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医療・介護で284万人雇用 政府・新成長戦略(2010年7月5日)

 政府は6月18日、「新成長戦略~『元気な日本』復活のシナリオ~」を発表した。医療・介護・健康関連産業を「日本の成長牽引産業」として明確に位置づけ、2020年までにこれらの分野で新規市場50兆円、新規雇用284万人を生み出すことを目標として掲げる。昨年12月30日に発表した新成長戦略では「45兆円の新規市場・280万人の新規雇用」とうたっており、今回はやや上方修正した形だ。

 

 この中では「これまでは社会保障は負担ばかりが強調され、経済成長の足を引っ張るものと見なされてきたが、医療や介護・年金などの社会保障に不安や不信を抱いていては、国民は安心してお金を消費に回すことが出来ない」とし、社会保障の充実が雇用創出を通じ、成長をもたらすことが可能である、という考えを示した。そして、こうした「強い社会保障」を実現し、「少子高齢社会を克服する日本モデル」を確立する為に、年金・医療・介護各制度の立て直しを進める、としている。

 

 また、「実質成長率2%を実現する為には需要面を重視した政策対応の実行が必要。最大の需要が存在するのは社会保障・福祉分野」とし、この分野に注力した政策の実現をうたっている。

 

 具体的な政策としては(1)日本発の革新的な医薬品、医療・介護技術の研究開発推進(2)アジア等海外市場への展開促進(3)バリアフリー住宅の供給促進(4)生涯を楽しむための医療・介護サービスの基盤強化(5)地域における高齢者の安心な暮らしの実現、を掲げた。

 

 特に、(3)についてはバリアフリー性能に優れた住宅の取得やバリアフリー改修促進の為の支援充実に加え、民間事業者などによるバリアフリー賃貸住宅の供給を促進させることに取り組む、(4)については、勤務環境や処遇改善による医療・介護従事者の確保を図るとともに、医療・介護従事者間の役割分担を見直す。また、医療機関の機能分化と、高度・専門的医療の集約化、介護施設、居住系サービスの増加を加速させ、質の高い医療・介護サービスを安定的に提供できる体制を整備する、(5)については、医療・介護・健康関連サービス提供者のネットワーク化による連携と、情報通信技術の活用による在宅での生活支援ツールの整備などを進める、などとしている。

 

 これらの実現のためには、民間事業者などの新たなサービス主体の参入も促進し、安全の確保や質の向上を図りながら利用者本意のサービスが提供できる体制の構築が必要であるとし、それに向けた制度やルールの変更などを進める、としている。(7月5日号)
 

情報提供: (株)高齢者住宅新聞社(2010年7月5日号)